8月1日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日の東京株式市場は、日経平均株価が5営業日ぶりに415円高と大幅に反発しました。昨日までの4日間で1100円以上も下落していた反動に加え、米国市場で取引終了後に発表されたメタやマイクロソフトの好決算が投資家心理を明るくし、朝方から買いが優勢となりました。買い遅れていた投資家による押し目買いも観測され、日経平均は一時4万1100円台に乗せるなど、終日堅調な地合いが続きました。業種別に見ても、非鉄金属や保険、半導体関連株などが買われる一方、これまで相場を牽引してきた自動車関連株が売られるなど、物色の流れに変化も見られました。ただ、東証プライム市場の騰落レシオは過熱感を示す水準にあり、後場にかけてはやや上値の重さも意識される展開となりました。
為替に目を向けると、ドル円は方向感の定まらない動きとなっています。昨日の米FOMC後のドル高の流れから一時149円台半ばまで上昇しましたが、本日の日銀金融政策決定会合で2025年度の物価見通しが大幅に引き上げられたことを受け、市場では日銀の追加利上げ観測が浮上しました。これにより円買いが強まり、一時148円台半ばまで円高が進行しました。現在は148円台後半で推移しており、149円台回復には至っていません。今夜発表される米国の6月個人消費支出(PCE)価格指数が注目されており、この結果が予想より強い内容となれば、再びドル買いが強まる可能性もあります。
短期的には、今夜の米PCE価格指数と明日の米雇用統計の結果が最大の焦点となります。これらの経済指標が米国のインフレの根強さを示す内容となれば、FRBの利下げが遠のくとの見方からドル高・円安が進み、これを好感して日本の輸出関連株を中心に買いが集まるでしょう。その場合、日経平均は本日回復した4万1000円台を固め、4万1500円を目指す展開が予想されます。逆に、指標が市場予想を下回り、景気減速懸念が強まれば、円高が進行し、本日の上昇分を打ち消す形で再び4万円台前半へと押し戻される可能性も十分にあります。
中期的には、日米の金融政策の方向性が引き続き相場を左右するでしょう。米国の利下げ期待が後退し続ける一方で、日本の国内企業の好決算が相次ぎ、相場を下支えする展開が続けば、日経平均は緩やかな上昇基調をたどり、年初来高値の更新も視野に入ってきます。しかし、日銀の追加利上げ観測が一段と強まり、為替が148円を割り込んで円高方向に進むようだと、企業業績への懸念から利益確定売りが優勢となり、相場は調整局面に入ることも考えられます。今の日本株市場は中長期的に上昇トレンドを維持しているものの、短期的には為替や海外イベント次第でボラティリティの高い相場が継続します。4万円割れでは強い買い支えが入りやすく、41,500円前後では戻り売りが出やすいため、当面はこのゾーン内でのレンジ推移が基本線と考えられます。ただし、個別物色は引き続き活発で、好決算銘柄や需給の良好な中小型株を中心に、5~10%の上昇余地を狙える銘柄も点在している状況です。