9月9日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日の東京株式市場は、日経平均株価が大幅に続伸し、終値で625円高の4万3643円となる非常に強い一日でした。TOPIXにいたっては取引時間中の史上最高値を更新するなど、市場の熱気が感じられました。この株高の最大の要因は、週末に飛び込んできた石破首相の辞任表明です。これを受けて、次の政権は財政拡張策を積極的に打ち出すのではないかという期待感が一気に広がり、不動産や建設、機械といった内需関連から、電気機器などの主力株まで、ほぼ全ての業種が買われる全面高の展開となりました。さらに、政治の混乱を受けて日銀が追加利上げに慎重になるとの見方も浮上し、これも株価を支える要因となりました。
為替ではこうした国内の政局不安を背景とした円売りと、米国での利下げ観測を受けたドル売りが交錯し、方向感の定まらない状況が続きそうです。ドル円は一時148円台に乗せましたが、この水準を維持できるかが目先の焦点となりそうです。
今後、国内では新政権の経済政策への期待が当面の下支え要因となりそうです。海外では、米国の利下げ期待が株式市場にとってプラスに働く一方、その背景にある景気後退への懸念はマイナス要因となります。今週後半に発表される米国の生産者物価指数(PPI)や消費者物価指数(CPI)の結果次第で、市場の雰囲気は大きく変わる可能性があります。来週に日米の中央銀行の金融政策決定会合を控えていることもあり、しばらくは日本の政局の動向と米国の経済指標をにらみながら、一進一退の展開となることも想定されます。
テクニカル的には日経平均は史上最高値水準に迫っており、上値ブレイクには新たな材料が必要な局面です。短期的には高値圏での利益確定売りが出やすく、4万3,800円台後半から4万3,900円台が上値抵抗帯となる一方、4万3,500円近辺が下値の目安となりそうです。