10月30日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日の東京市場は、明日にかけて世界的な金融イベントが集中するなかで、やや神経質ながらも堅調な動きをみせました。特にアドバンテストの上方修正が指数を大きく押し上げ、半導体やAI関連株が買いを集めました。一方で、TOPIXは続落しており、幅広い銘柄には軟調さが残っている点は気掛かりです。
注目されるのは、この後のNY市場で発表される米FOMCの金融政策決定です。市場では0.25%の利下げが織り込まれており、サプライズの可能性は小さいとみられています。ただし、パウエル議長の会見内容次第では来年の利下げペースや政策運営の方向性に対する見方が揺れる可能性があります。トランプ大統領が年内に次期FRB議長を指名する見通しを示していることから、市場ではよりハト派的な政策への移行思惑もくすぶっており、その点で議長発言のトーンには一層の注目が集まりそうです。
明日には日銀とECBの政策決定会合も予定されており、日本時間30日を挟んで主要3中銀の政策が相次ぎます。日銀とECBはいずれも金利据え置きがコンセンサスですが、植田総裁やラガルド総裁の会見内容に対して市場がどう反応するかが次の焦点となります。特に日本では、円安による輸入物価への影響を政府が懸念するなかで、円安けん制的な発言が出るかどうかに注目が集まります。
今後の株価動向をテクニカル面から見てみると、日経平均が史上最高値を更新したことで上昇トレンドが継続しているものの、TOPIXが軟調であることから、指数全体の強さにはやや偏りが見られます。短期的には高値圏でのもみ合いが続く可能性が高いと考えられます。
ファンダメンタル面では、米国の利下げペースや米中関係の進展、日本企業の業績上方修正が支えとなる一方で、金利政策の不透明感や為替の変動がリスク要因となります。当面はイベント通過後の市場の反応を見極めながら、半導体やAI関連を中心に強気の流れが続く一方で、広範な銘柄への資金循環が伴わなければ上値追いには慎重さが必要な局面といえるでしょう。
