9月3日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日の東京株式市場は、前日の大幅な下落に対する反動から、3日ぶりに反発して取引を終えました。米国市場がレーバーデーの祝日で休場だったため、実質的に今日から9月相場が本格的に始動した形となり、買いが先行しました。日経平均株価は一時280円を超える上昇を見せる場面もありましたが、その後は戻り待ちの売りに押されて上値の重い展開となり、後場には一時マイナス圏に沈むなど、方向感を探る一日となりました。
前回の雇用統計が予想外に弱かったことで、9月FOMCでの利下げはほぼ織り込み済みとなっており、今回の結果次第では0.50%の大幅利下げ観測が浮上する可能性もあります。今週は本日の8月ISM製造業景況指数やPMI確報値を皮切りに、JOLTs求人件数、ADP雇用統計、労働生産性確報値、新規失業保険申請件数、ISM非製造業景況指数など重要指標が連日発表されるため、短期的な値動きが荒くなる局面も想定されます。ISM製造業は市場予想49.0と前回からの改善が見込まれるものの、依然として50を下回る水準が続いており、米製造業の回復力は限定的です。
氷見野日銀副総裁が早期の追加利上げに慎重な姿勢を示したことや、国債入札が順調だったことを受けて円売りが優勢となり、ドル円は一時1ドル=148円台まで円安が進行しました。この円安が、自動車などの輸出関連株や相場全体を支える一因となったようです。最終的に日経平均株価はプラス圏で引け、業種別では商社や海運といったバリュー株への買いが目立ちました。
今週最大の注目イベントは、週末金曜日に発表される米国の8月雇用統計です。前回の弱い結果を受けて、市場では9月の利下げはほぼ確実視されていますが、今回の数字が再び弱いものとなれば、0.50%という大幅な利下げ観測が強まり、株価には追い風となる可能性があります。一方で、あまりに弱い数字は景気後退懸念を強め、逆に相場の重しとなるリスクもはらんでいます。
今後の株価動向は米利下げ観測の強まりや円安基調が日本株の支援材料となる一方、米景気減速懸念や中国経済の不透明感が上値を抑える要因です。今週は米指標の結果次第で為替と株価が連動して大きく振れる可能性が高く、短期的にはイベントドリブンの展開が続くと考えられます。
テクニカル的には日経平均株価は反発したものの、ザラ場高値からは値を消す展開となり、42,500円手前での上値の重さが意識されました。目先は、心理的な節目である42,000円台を固められるかが最初のポイントとなります。ここを支持線として再度上昇を試み、本日の高値4万2473円を超えていけるかが注目されます。
しかし、週末に米雇用統計という重要イベントを控えているため、結果を見極めたいとする投資家心理が働き、明日以降は積極的な売買が手控えられ、様子見ムードが強まる可能性が高いと思われます。