9月10日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
今日の東京株式市場は、4営業日ぶりに反落しました。日経平均株価は前日比184円52銭安の4万3459円29銭、TOPIXも16.08ポイント安の3122.12ポイントで取引を終えています。朝方は、前日の米国株高の流れを引き継ぎ、日経平均は取引時間中として約1ヶ月ぶりに、TOPIXは連日で史上最高値を更新する場面もありました。しかし、買い一巡後は、短期的な過熱感への警戒から利益確定売りに押される展開となりました。
外国為替市場では、ドル円相場が1ドル=146円台後半へと円高方向に振れたことも、日本株の重しとなったようです。市場の関心は、本日日本時間午後11時に発表される米雇用者数の年次改定に集まっています。市場では大幅な下方改定が見込まれており、弱い結果を想定したドル売り・円買いの動きが優勢となっています。結果が予想から大きく乖離しなければ、発表後には材料出尽くし感から相場が反転する可能性もあり、注意が必要です。
欧州では、昨日フランスで内閣が不信任となったことを受け、フランス国債が売られる可能性があり、欧州株とともにその動向が注目されます。
今後株価は米雇用者数改定や今週の米PPI・CPI、FOMCでの利下げ期待が引き続き相場の方向性を左右します。労働市場の減速とインフレ指標の落ち着きが確認されれば、米金利低下を通じて株価の下支え要因となり得ますが、欧州政治リスクや為替の急変動が投資家心理を冷やす可能性もあり、短期的にはイベントドリブンの振れ幅が大きい展開が続くと考えられます。
また、国内では石破首相の辞任表明を受け、新政権による財政拡張策への期待感が株価を支えていますが、今後の政権の枠組みや政策の具体的内容を見極めたいとのムードも強く、政治の不透明感は当面、相場の不安定要因となりそうです。
テクニカル的には、日経平均株価は史上最高値を更新したものの、その後は利益確定売りに押されており、上値の重さが意識されています。目先は、心理的節目の4万3000円や5日移動平均線がサポートラインとして機能するかが注目されます。この水準を割り込むようですと、調整色が強まる可能性があります。一方で、再度上昇に転じ、直近高値を更新するようであれば、4万4000円台乗せも視野に入ってきます。