9月11日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日の東京株式市場は、前日の米国株高を好感し、日経平均株価、TOPIXともに終値で史上最高値を更新する力強い一日となりました。日経平均は378円38銭高の4万3837円67銭、TOPIXも18.85ポイント高の3140.97ポイントで取引を終えています。米国市場がFRBの利下げ期待を背景に堅調に推移した流れを引き継ぎ、朝方から買いが優勢となりました。途中、利益確定売りに押される場面もありましたが、後場にかけて再び買いの勢いが強まり、高値圏で引けています。国内の政局、特に自民党総裁選を巡る財政出動への期待感も引き続き相場を支える要因となっているようです。業種別では非鉄金属や銀行、情報・通信などが買われる一方で、医薬品や輸送用機器などは売られるなど、物色の方向性にはばらつきも見られました。
昨日の海外市場では米雇用者数の年次改定が大幅な下方修正となったにもかかわらず、ドルが買い戻される展開となりました。この材料はすでに市場にある程度織り込まれていたため、初動のドル売りは続かず、ドル円は146円台前半から一時147円台半ばまで反発しました。本日もその流れは継続しましたが、足元ではドル買いの勢いも一服してきています。米労働市場の弱体化による利下げ観測という大きな流れは変わらないものの、市場の織り込みが進んでいる分、指標結果に対する為替相場の反応は読みにくくなっている印象です。
今後の株価については海外要因として、今晩発表される米生産者物価指数(PPI)、そして明日の米消費者物価指数(CPI)が最大の注目材料です。インフレの鈍化が確認されれば、米国の早期利下げ期待をさらに後押しし、株式市場には追い風となるでしょう。逆に、予想を上回る結果となれば、利下げ観測が後退し、相場の重しとなる可能性があります。国内では、引き続き次期政権への政策期待が相場を下支えすると考えられますが、来週に日米の金融政策決定会合(FOMC、日銀会合)を控えているため、次第に様子見ムードが強まることも想定されます。これらの重要イベントを前に、しばらくは国内外の経済指標や金融当局者の発言に一喜一憂する展開が続くかもしれません。
テクニカル的には、日経平均株価は史上最高値を更新したことで、上値余地が意識される一方、短期的には過熱感も警戒されます。心理的な節目である44,000円を明確に上抜けて定着できるかが当面の焦点となりそうです。下値については、ひとまず本日意識された43,700円付近や、短期的な移動平均線がサポートとして機能するか注目されます。