10月24日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
今日の日経平均株価は、前日の米株安を受けて666円安と大幅続落しましたが、米中対立や地政学リスクを背景にリスクオフの流れが強まりつつも、全面的な崩壊には至らない落ち着いた反応を示しました。米露首脳会談の見通しが後退し原油が上昇するなかで市場ではドル買いの動きが優勢となり、これが日本株の上値を抑える一因となりました。国内では高市内閣の誕生を受けた財政拡張期待が一方で円売り圧力を強め、為替は再び152円台半ばへと進行しているため輸出企業には一部恩恵が想定されますが、輸入コストや外債の評価に対する警戒も必要です。米国の重要指標である消費者物価指数の発表を控え、米側の経済統計が断続的に停滞している状況はポジションを傾けにくくさせ、短期的には材料反応が断続的で売買が混在する展開を招いています。
今後の焦点は、明日に発表される米消費者物価指数(CPI)です。米政府機関の一部閉鎖により経済指標の発表が相次いで停止しているなか、CPIはFOMC前に公表される数少ない重要データとして注目されています。市場は結果を見極めるまでは大きくポジションを傾けにくく、今晩の海外市場では材料に対する反応が一時的にとどまる可能性が高いでしょう。
テクニカル面では、日経平均は短期的に過熱感の調整局面に入っており、5日移動平均線を明確に下回ったことから、上値の重さが意識されています。心理的節目である4万8000円台を維持できるかが当面の焦点で、割り込むようであれば4万7500円近辺までの下押しも想定されます。ただし、為替の円安トレンドが続く場合は、輸出関連株中心に押し目買いが入りやすい地合いでもあります。
高市政権による財政拡張期待が内需関連株を支える一方、米国経済の減速懸念や地政学的リスクが上値を抑える要因となっています。CPI次第では米金利動向が変化し、為替を通じて株式市場に波及する可能性もあります。短期的には神経質な展開が続くものの、中期的には企業決算内容や政策期待が相場の下支えとなり、再び上昇基調を取り戻す余地が残されているとみられます。