6月13日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日、日経平均は5日ぶりの反落を見せ、248円安の38,173円で取引を終えました。米国株の下落を受けて、東京市場は一時300円を超える下げ幅を記録しましたが、売り一巡後は下げ幅を縮小。結局、38000円台をキープしたものの、前日の勢いを維持することはできませんでした。
前日、米国株は中東情勢や地政学リスクの高まりを受けて軟調に推移しました。特にイランとの核交渉が難航しているとの報道が市場の不安を煽り、原油価格が急騰。これに伴って、米国債利回りも一時急上昇し、ドル安・円高の進行が日本株に悪影響を与えました。円高が進んだことで、特に輸出関連の株(トヨタ、ホンダなど)には売り圧力がかかり、株価は下落しました。
また、昨日発表された米国の消費者物価指数(CPI)は予想を下回る結果となり、米債利回りが低下。それに伴ってドルが急落したことも、為替市場に不安を与えました。日本の株式市場でも、為替の動きが影響し、円高を嫌気して株価は上値を追えず、下落基調が続きました。
業種別では、原油高を背景にエネルギー株が上昇しました。出光興産やENEOS、INPEXなどの石油・鉱業関連株が強かった一方、輸送用機器や化学関連などの輸出株は売り込まれました。また、地政学リスクが高まる中、防衛関連銘柄が買われました。三菱重工や川崎重工、IHIなどの防衛関連銘柄は大幅高となり、中東情勢の不透明感を反映した動きが見られました。
個別銘柄では、半導体関連のレーザーテックやディスコが米国株安の影響を受けて下落。リクルートやファーストリテイリングなどの代表的な株も軟調に推移しました。一方で、サイボウズは証券会社のレーティング引き上げを受けて急騰。エムスリーは投資評価の引き下げが影響し、大幅に下落しました。注目の銘柄では、住友ファーマやAnyColorが買われ、ストップ高を記録するなど、業績や決算に注目が集まりました。
今後の展開としては、来週に予定されているG7サミット(6/15~17)や、日銀会合、FOMC(6/17~18)などの重要イベントを控えており、これらの結果を見極めることが市場にとって大きなポイントとなりそうです。特に、米金利の動向や、米国の経済指標がどのように市場に影響を与えるかが焦点です。
また、円高・ドル安の流れが続けば、日本株にとっては一層の下押し圧力となる可能性があります。しかし、38000円台を維持している現状では、下値支持がしっかりしていることも考えられます。今後、米国の経済指標や金利動向、また中東情勢などの地政学リスクが市場の焦点となる中で、日本株がどのように反応するかが注目されます。
特に、PPI(生産者物価指数)や失業保険申請件数の結果によっては、米金利が再度低下する可能性もあり、その場合は円高・ドル安の進行が強まるかもしれません。そうなれば、日本株は再び重くなる可能性もありますが、一方で金利が安定し、リスク選好の動きが強まると、エネルギー株や防衛関連株など、特定のセクターに資金が流れ込む展開も考えられます。
今週後半に向けては、38000円台を守れるかどうかが焦点となりそうです。引き続き、為替や米国の経済指標に注目しながら、慎重にマーケットを見守りたいところです。