8月13日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日の日経平均株価は前週末比897円高の42,718円と大幅に続伸し、史上最高値を更新いたしました。米国の関税政策に対する懸念が後退したことや、米中間の関税一時停止措置が90日間延長されたことが背景にあり、投資家心理が改善しリスク選好の動きが強まりました。加えて、日本政府が米国政府に対して合意修正を求め、これが受け入れられる見通しとなったことも、日本市場にとって好材料となっています。
寄り付きから上げ幅を広げ、午後には一時4万3000円に迫る場面もありましたが、短期的な過熱感から利益確定売りも出て引けにかけては上げ幅を縮小しました。業種別では鉱業株、銀行株、情報通信株、証券株、非鉄金属株、輸送用機器株など幅広く買われた一方、その他製品株や石油石炭製品株などは軟調でした。個別ではソフトバンクグループ、アドバンテスト、レーザーテックが大幅上昇し、業績上方修正を発表した横浜ゴムは11%超高、決算好感でサンリオはストップ高となりました。為替市場では株高を背景に円売りが優勢となり、ドル円は148円台に乗せましたが、豪中銀の利下げを受けた豪ドル売りの影響で豪ドル円の上値は重くなりました。ポンド円は英雇用統計の好結果を受けて上昇しています。
この後の海外市場では、米7月消費者物価指数(CPI)の発表が控えており、市場の注目が集まっております。予想は前年比+2.8%、コア前年比+3.0%と、前回から小幅な上昇が見込まれており、根強いインフレ圧力が示される可能性がございます。CPIの結果次第では、米利下げ観測に変化が生じる可能性があり、為替・株式市場ともに値動きが荒くなる展開も想定されます。
テクニカル的には、史上最高値を更新したことで上昇モメンタムが継続しやすい一方、RSIや短期移動平均線との乖離率は加熱感を示し、短期的な調整局面入りの可能性もあります。
米中関税問題の一時的な緩和や日本企業の好業績、円安進行などが支援材料となっており、投資家心理は好転しています。特に、これまで半導体など一部銘柄がけん引していた相場に、内需株や銀行株などの幅広いセクターが買われる展開となっている点は、上昇の持続性を示唆しています。ただし、今週以降も米CPIや小売売上高など重要指標の発表が相次ぎ、インフレ懸念が再燃すれば米長期金利の上昇や金融引き締め観測が再浮上し、相場の上値を抑えるリスクもあります。
現在の相場はテクニカルにもファンダメンタルにも支えられた強い地合いが続いていますが、短期的には経済指標への反応次第で上下に振れやすい局面に入っているといえるでしょう。