8月21日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日8月20日の東京市場は、日経平均株価が前日比657円74銭安の42,888円55銭と大幅続落となり、TOPIXも17.72ポイント安の3,098.91ポイントと下落しました。前日の米国市場ではダウ平均が小幅反発したものの、ナスダックやSOX指数が下落したことを受け、日本株も半導体関連を中心に売りが先行しました。時間外の米株先物も軟調だったことから、利益確定売りが広がり、日経平均は一時822円超の下落となる場面も見られました。終値ベースでは4日ぶりに43,000円を割り込み、短期的な調整色が強まっています。
業種別では、非鉄金属、その他製品、情報通信業などが値下がり率上位となり、古河電工、フジクラ、任天堂、ソフトバンクG、ディスコなどが売られました。一方、水産・農林業、食料品、陸運業などが堅調で、ニッスイ、マルハニチロ、キリンHD、JT、ピジョンなどが買われました。東証プライム市場では値上がり銘柄が43.7%、値下がり銘柄が52.2%と、やや売り優勢の地合いでした。
為替は、今週金曜日のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長講演を控え、全般的に方向感を欠く展開となっています。一時ドル買いが強まる場面もありましたが持続性はなく、ドル円はややドル安圏で推移しました。ユーロドルやポンドドルも往来相場となり、材料待ちの様子が続いています。
本日はこの後、FOMC議事録(7月29–30日開催)が公表されますが、これは米雇用統計発表前の議論であり、やや過去の内容という印象があります。ただし、当時から複数のメンバーが利下げを支持していた場合、為替市場では一時的にドル売りが出る可能性があります。併せて、南アCPI、ユーロ圏HICP確報値、米MBA住宅ローン申請指数などの経済指標や、ラガルドECB総裁、ウォラーFRB理事、ボスティック・アトランタ連銀総裁らの発言にも注目が集まります。
今後の株価の動きは、今週末のジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言が今後の政策スタンスを占う鍵となります。市場は利下げをある程度織り込んでいるものの、仮にインフレに対してタカ派寄りのスタンスが示されると、株価にはネガティブサプライズとなる可能性もあります。反対に、明確な利下げ示唆があればハイテク中心に買い戻しが入り、リスクオンの流れが再開する可能性もあるため、引き続きFRB高官の発言や米経済指標には注視が必要です。全体としては、イベントリスクを前に、やや下値リスクを抱えた不安定な相場展開が続く見通しです。
テクニカル的には日経平均が短期移動平均線を大きく下回り、RSIも急低下していることから、短期的な売られ過ぎ感が意識される水準に近づいています。43,000円割れは心理的節目でもあり、42,500円〜42,700円付近にかけては下値支持帯として意識されやすいゾーンです。反発の兆しが見られる場合は、まずは43,000円台の回復が目標となります。