9月2日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日は米国とカナダがレーバーデーで休場となるため、主要な手掛かり材料が乏しく、市場全体に模様眺めムードが広がりました。商品市場では金相場が最高値を更新し、3,500ドルの節目を試す動きとなっており、地政学リスクや米政権による金融政策への不透明感が安全資産買いを促しているようです。特に、トランプ政権がFRBの政策や人事に圧力をかけていることが中央銀行の独立性への懸念を強め、米国やドルへの信頼感低下が背景にあります。為替市場では、ドル建て金相場の上昇がドル売り圧力となる局面も見られましたが、ドル円は1ドル=147円台半ばでの推移が続き、日本株の重しとなりました。
日経平均株価は前週末比529円68銭安の42,188円79銭と大幅続落し、TOPIXも下落しました。前週末の米国株式市場では、中国アリババ集団による自前のAI半導体開発報道を受け半導体関連株が下落し、その流れが国内市場にも波及しました。前場は為替が円高方向に振れたこともあり下げ幅を拡大し、一時は約3週間ぶりに4万2,000円を割り込みましたが、後場は押し目買いが入り下げ渋る展開となりました。業種別では非鉄金属、証券・商品先物、電気機器などが下落した一方、電気・ガスや医薬品といったディフェンシブな銘柄が上昇しており、市場のリスク回避姿勢がうかがえます。
ここからの株価の動きは、短期的な材料に左右されやすい神経質な展開が続きそうです。今週金曜日に発表される米国の雇用統計が最大の注目材料となります。この結果次第で、FRBの金融政策への思惑が変化し、相場全体の方向性が決まってくる可能性があります。また、米中のAI半導体を巡る対立の激化は、日本の製造業、特に半導体関連企業の業績に直接的な影響を与えるため、引き続き関連ニュースを注視していく必要があります。国内では、自民党総裁選を巡る政治の動きも、相場の不透明要因として意識され始めています。
テクニカル的には日経平均株価が心理的な節目である4万2000円を割り込んだことで、下値不安が強まっています。まずはこの水準を回復し、維持できるかが目先の焦点となります。ここを明確に下回る展開が続くと、次の下値の目処を探る動きとなり、調整色が強まる可能性があります。一方で、大きく下げた後ということもあり、自律反発を狙った買いも入りやすい水準です。米国の重要経済指標の発表を前に、しばらくは一進一退の攻防が続く可能性が高いでしょう。