10月22日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
高市新内閣の誕生を受け、国内政治の不確実性が一気に後退したことで株式市場にはリスクオンの流れが強まり、日経平均は一時心理的節目の5万円に迫る水準まで上昇しました。自民と維新の連立合意が景気対策への期待を高め、株高・円安の動きが顕著になっていますが、国内の実体経済指標や業績改善が伴っているわけではなく、上昇は「期待先行」の様相が強い。午前中の大きな上げの後、利益確定売りに押されやすく、高市氏の首相選出後に一時的に値を崩したことは、イベントドリブンでのボラティリティを示しています。
最終的に、日経平均は前日比130円高の4万9316円で取引を終え、終値ベースでの史上最高値を連日更新しています。
最終的に、日経平均は前日比130円高の4万9316円で取引を終え、終値ベースでの史上最高値を連日更新しています。
為替は1ドル=151円台までの円安進行を見せ、輸出関連銘柄の買いを後押ししました。ただし、財務相や日銀審議委員の発言には温度差があり、片山財務相の「120円台が実力」との見解や一部日銀要人のタカ派発言は円高への牽制材料になり得ます。短期では政治・日銀関連の発言で為替が大きく振れるリスクが残っているため、円安がそのまま継続するかは不透明です。円安が進みすぎれば物価上昇圧力が高まり、日銀の政策判断にも影響を及ぼす可能性があります。
この先の株価の動きは、日経平均が節目の5万円に迫ったことで、達成感からの調整局面に入る可能性があります。短期的には直近高値付近での上値抵抗が強く、出来高増加で上抜けできなければ利食いを伴う調整が入る確率が高いでしょう。
移動平均線やモメンタム指標が上向きである限りはトレンドは上向きですが、RSIやストキャスティクスなどの加熱指標が高水準で推移している場合は短期の戻り売り圧力に注意が必要です。5万円台定着には出来高を伴った明確なブレイクと押し目買いの継続が必要で、現状はボラティリティの高さからピンポイントでのブレイクアウトが失敗するリスクを考慮したほうが良いでしょう。
ファンダメンタル的には、市場期待は政府の積極的な景気対策と日銀の慎重な利上げ判断に依存しており、具体的な財政出動や企業業績の回復が確認されない限り、上昇は限定的です。日銀の金融政策決定会合や主要要人の発言、財政政策の実施時期・規模、そして海外経済が今後の株価のファンダメンタルズを左右します。短中期的には政策期待が続く限り相場は下支えされる場面がある一方、期待が裏切られれば急速な調整が起きやすい事も考慮しておく必要があります。