10月29日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
今日の日経平均株価は、前日の大幅上昇を受けた達成感や短期急騰に伴う過熱感から利益確定売りが優勢となり、日経平均は3日ぶりに反落しました。業種別ではほとんどのセクターが下落し、金属製品や建設セクターの下げが目立ちました。朝方は5万円突破の達成感による一時的な売りが先行したものの、下値では押し目買いが入り大台は維持されるなど先高観は残っています。市場のセンチメントは、日米首脳会談で安全保障・産業連携の前進が確認された一方で、為替の円高振れや対外的な政策発言が短期的な重しとなっているという複合的な状況です。個別銘柄は決算シーズン入りを控え、為替や関税懸念の和らぎを受けて業績上方修正期待がある銘柄には買いが入りやすい反面、直近の急騰で期待値のハードルが高まっているため上振れ期待だけで買われ続けるには材料が必要です。
ここからの株価の動きを見ると、テクニカル面では短期の調整が続く可能性が高いでしょう。直近の急上昇で短期過熱感が強まり、10日移動平均線や当面のサポートラインを下回るかどうかが下落継続の分岐点になります。151.7前後のドル円の短期移動平均や、日経の直近安値水準を明確に下回れば、短期的なトレンド転換のリスクが高まり、出来高を伴った下落が加速する恐れがあります。一方で下値での押し目買いを伴うならば、押し目完了後に再上昇に転じる余地も残ります。
ファンダメンタルでは政策当局者の発言や米金融政策、世界の経済指標動向が決定要因になります。日米当局の対話や米国のインフレ・経済指標が想定より落ち着いて推移すれば、為替の急変動は抑制され、企業業績の追い風も期待できるため株価は中期的には支えられやすいです。逆に、日銀への市場圧力や米国の金融環境が予想外にタイト化して為替が急変すれば、輸出関連と内需関連で影響が分かれ、相場全体に下押し圧力が強まるリスクがあります。短期は調整局面、材料次第で中期的には回復基調を維持するが、政策発言と米経済指標の行方次第でブレ幅が大きくなる可能性が高いでしょう。
