11月12日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
米上院が政府機関閉鎖を終結させる法案を可決し、下院での審議・採決が近づいたことで、地合いは一気にリスク選好に傾きました。ニューヨーク市場ではナスダックが急伸し、特にハイテク・半導体関連が買われた流れが東京市場にも波及しました。朝方は米株高を受けて日経平均が大きく上昇し、半導体やAI関連銘柄の物色が目立ち、短時間で上げ幅が拡大する場面がありましたが、利食い売りや決算を控えたポジション調整で上値の重さも確認されました。投資家センチメントは米議会の動向に敏感であり、短期的には政治ニュースの一報で相場が振れる状況が続いています。
ドル円は一時154.49円まで上昇し2月以来の高値を更新しましたが、154.50付近で抑えられる展開が続いています。政府や日銀への利上げ観測に対する言及が交錯しており、円安が輸入コストや消費者物価を押し上げる懸念と、首相の「デフレ脱却したとは言えない」との発言が相場の方向感に影響を与えています。
今後の株価の動きをテクニカル的に見ると、短期的には上昇後の利食い圧力でレンジ形成が続くと思われます。主要株価指数は直近の急騰で過熱感のサイン(短期移動平均からの乖離や出来高の急増)を示しており、一度の調整を経て新たなトレンド確認が必要です。サポートは直近の寄り付き水準や前日安付近、抵抗は心理的節目と154.50付近の為替反応を反映した水準になります。出来高が薄い時間帯はダマしが増えるため、ブレイクアウトを狙う際は出来高確認を重視すると良いでしょう。
ファンダメンタル面では、米政府機関の再開が確実視されることで市場の不透明感が後退し、世界的なリスク資産への資金流入が続くとみられます。ただ、米経済指標の発表が再開するまでに時間を要する点や、閉鎖による短期的な経済停滞の影響を見極めたいとの慎重姿勢も残るため、当面は上値を追う動きよりも高値圏でのもみ合いが中心となりそうです。
全体としては、押し目買い意欲が強く、相場は調整を挟みながらも緩やかに上昇基調を維持していく展開が見込まれます。
