12月22日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
19日の東京株式市場は、前日の米国株高を背景に買いが先行し、日経平均株価は大きく反発しました。日銀会合の結果が伝わった後も、サプライズがなかったことを好感して上値を試す展開となり、一時は760円超高まで上昇しました。もっとも、引け後に植田日銀総裁の記者会見を控えていることから、高値圏では積極的に上値を追う動きは限られ、後場はやや様子見姿勢が強まりました。それでも、下落局面で積み上がっていた調整圧力が一巡し、自律反発狙いの買いが入りやすい地合いだったこと、米長期金利の低下がハイテク株や半導体関連株の買い安心感につながったことから、全体として堅調な値動きが維持されました。業種別では非鉄金属や建設など幅広いセクターに買いが広がり、市場のセンチメント改善がうかがえます。為替については、利上げ決定にもかかわらず円安に振れた点が象徴的で、今回の政策変更がすでに市場に消化されていたことを改めて示しました。今後は植田総裁の会見で示される利上げの根拠や、追加利上げの道筋に関する発言次第で、円相場が改めて方向感を探る展開になりそうです。
これからの動きをテクニカル的に見ると、日経平均は短期的に大きな下落に対する自律反発局面にあり、節目となる5万円近辺が上値抵抗として意識されやすい状況です。一方で、下値については直近の調整で売り圧力がかなり吐き出されており、押し目では買いが入りやすい形状になりつつあります。
ファンダメンタル面では、日銀の利上げが想定内にとどまったこと、米国ではインフレ鈍化を背景に金融環境への過度な警戒が和らいでいることが株式市場の下支え材料となりそうです。ただし、週末要因や年末に向けた流動性低下、さらには地政学リスクといった突発的な材料には注意が必要で、上値を追うにしても一気に強含むというよりは、上下動を伴いながらの持ち合い、もしくは緩やかな戻り基調を想定するのが現実的でしょう。
