3月12日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
為替市場では円安方向への動きが続き、日本株にとっては追い風となりました。中東情勢を巡る不透明感は残るものの、有事のドル買いが一服し、原油価格も急騰局面から落ち着きを取り戻していることが市場心理の安定につながっています。原油相場の落ち着きはインフレ加速への過度な警戒を和らげる材料ともなり、株式市場には安心感が広がりました。もっとも、為替市場ではドル安の動きも同時に見られており、豪州では中銀関係者のタカ派発言を背景に利上げ観測が強まったことで豪ドルに買い圧力がかかるなど、通貨間の金利差を意識した資金移動が続いています。
市場の背景としては、中東情勢の緊張が完全に解消されたわけではない点には注意が必要です。米国とイスラエルが軍事的に優勢とみられるものの、世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡では依然として緊張が残り、イランが機雷を敷設したとの情報も伝わっています。ただ、原油市場ではパニック的な上昇が一服しており、G7による原油備蓄の共同放出の議論が進めば供給不安は一段と後退する可能性があります。この点は世界の株式市場にとっても安心材料となりつつあります。
また、今週は米消費者物価指数(CPI)をはじめとするインフレ関連指標の発表が控えており、金融市場では各国中銀の金融政策を巡る思惑が交錯しています。現時点ではインフレが急加速する兆候は見られていませんが、もし指標が予想を上回れば米金利の上昇とともに為替市場でドル買いが強まり、株式市場の変動要因になる可能性があります。加えて、3月限のSQ算出を13日に控えていることもあり、足元の売買は先物主導の動きが中心となりやすく、投資家の様子見姿勢も強まりやすい局面です。
これからの動きをテクニカル的に見ると、日経平均は5万5000円台を回復したことで短期的な地合いは改善しています。ただ、上値では5万5500円前後が当面の強い抵抗帯として意識されており、この水準を明確に上抜けるかどうかが次の焦点になります。SQ通過後に需給要因が整理されれば、再び上値を試す展開となり、突破できれば5万6000円台方向への上昇余地も出てくるでしょう。一方で、地政学リスクの再燃や米金利上昇など外部環境が悪化すれば、5万4000円台付近までの押し戻しも視野に入ります。
ファンダメンタル面では、AIや半導体関連を中心とした世界的な投資テーマが依然として強く、日本企業の業績見通しも比較的堅調です。原油価格の落ち着きや円安基調も企業収益の追い風となりやすく、基本的には押し目買いが入りやすい環境とみられます。ただし、中東情勢の動向や米国のインフレ指標、各国中銀の金融政策など外部要因の影響は引き続き大きく、短期的にはニュースに左右される神経質な相場が続く可能性があります。
