3月16日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
個別業種の動きを見ると、全33業種のうち22業種が下落しました。中東情勢の緊迫化に伴う燃料コストの上昇懸念などもあり、輸送用機器や空運など景気敏感株の一角が弱く、トヨタやホンダといった自動車株、さらに日本航空やANAホールディングスなど空運株が下落しました。中東ではイランの新たな最高指導者となったモジタバ師が報復を示唆する強硬な声明を発表し、地政学リスクが一段と意識されました。さらに米国のドナルド・トランプ大統領もイランに対し強い言葉で圧力をかけたことで緊張感が高まり、市場ではホルムズ海峡の封鎖リスクや原油価格の一段高への警戒が続いています。
為替市場では、この地政学リスクの高まりを背景に「有事のドル買い」が進み、ドル円は一時159円69銭付近まで円安ドル高が進行しました。直近で為替介入警戒のきっかけとなった159円45銭近辺を上回ったことで、円安けん制の動きが強まる可能性も意識されています。ただ、今回のドル高は円だけでなく主要通貨全体に対するドル買いという側面も強く、日本単独での対応は難しいとの見方も出ています。市場では現状、162円前後が為替介入の警戒水準として意識され始めているようです。
また、この後の海外市場では米国の経済指標が多数発表される予定となっています。耐久財受注や実質GDP改定値、個人所得・支出、さらにインフレ指標として注目度の高いPCE価格指数など重要指標が控えていますが、足元では中東情勢が市場の最大の関心事となっており、これらの指標が示す数字は「地政学リスク拡大前のデータ」として受け止められる可能性もあります。実際、前日の米国株式市場ではイラク水域でタンカーがイランの攻撃を受けたと伝わったことや、ホルムズ海峡閉鎖の懸念が強まったことから原油価格が急上昇し、株式市場には終日売り圧力が広がりました。さらにプライベートクレジット市場を巡る不安も根強く、リスク資産全体に対する警戒感が広がっています。
これからの動きをテクニカル的に見ると、日経平均は急速に上昇してきた反動から短期的な調整局面に入っている可能性があります。5万4000円台を割り込んだことで、次の下値の目安としてはSQ値のある5万2900円近辺や5万2000円台前半が意識されやすくなっています。ただ、ここまでの上昇トレンド自体が崩れたわけではなく、押し目買いの需要も残っているため、急落が続くというよりは値幅を伴った上下動を繰り返しながらの調整となる可能性が高いとみられます。
ァンダメンタルズ面では、最大の焦点はやはり中東情勢の行方と原油価格の動向です。仮にホルムズ海峡を巡る緊張がさらに高まればエネルギー価格の上昇を通じて世界的なインフレ再燃への警戒が強まり、株式市場には重しとなる可能性があります。また、米国の金融政策を左右するインフレ指標や雇用関連指標も引き続き重要で、これらが想定より強い内容となれば長期金利上昇を通じて株式市場に調整圧力がかかる可能性もあります。ただし、円安基調自体は日本企業の業績面では追い風となる側面もあり、地政学リスクが落ち着けば日本株は再び押し目買いが入りやすい環境でもあります。
今後は中東情勢のニュースフローと原油価格、そして為替の円安進行の度合いが、相場の方向性を左右する重要なポイントになります。
