8月22日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日の東京株式市場は、目立った取引材料がない中で方向感に乏しい展開となりました。市場の関心は、日本時間であすに予定されているパウエルFRB議長のジャクソンホール会議での講演に集中しており、その内容を見極めたいとの様子見ムードが全体に広がっています。日経平均株価は寄り付き後に一時上昇する場面もありましたが、戻りを待っていた売り圧力に押され、その後は終日軟調に推移しました。結果として日経平均、TOPIXともに3日続落となり、投資家の慎重な姿勢がうかがえます。
業種別では33業種中23業種が下落し、医薬品、輸送用機器、建設業が下落率上位となりました。中外薬、エーザイ、トヨタ、デンソー、鹿島、大成建設などが軟調で、情報通信、小売、食料品、不動産なども売られています。一方、非鉄金属、鉄鋼、パルプ・紙などは堅調で、古河電工、フジクラ、日本製鉄、JFEなどが買われました。
個別銘柄では、ソフトバンクG、東エレク、第一三共、ファーストリテ、中外薬、ファナック、任天堂、ホンダ、デンソーなどが下落しました。一方で、アドバンテス、コナミG、KDDI、フジクラ、三井金属、キヤノン、旭化成、ニデックなどは上昇しました。
外国為替市場では、米国の9月利下げ観測が意識され、ドル円はややドル安方向で推移しました。今晩は欧米PMI速報値や米新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀景況指数など重要経済指標が控えており、一時的に為替と株価が連動して上下する場面もありそうです。ただし、あすのパウエル議長講演前にポジションを積み増す動きは限定的とみられます。
今後の株価を見るうえで最大の注目材料はジャクソンホール会議でのパウエル議長の講演に尽きます。市場では9月の利下げ観測が根強く残っていますが、議長の発言がこの観測を後退させるようなタカ派的な内容であれば、米国金利が上昇し、日本のハイテク株などを中心に売り圧力が強まるでしょう。逆に、景気の先行きに配慮を示すようなハト派的な内容であれば、利下げ期待が再燃し、株式市場には好材料となります。また、今夜発表される各国のPMIで欧州経済の弱さが改めて示され、相対的に米国経済の底堅さが確認された場合、ドルが買われ円安が進むことで、日本の輸出関連企業には追い風となる可能性も考えられます。国内に目を向ければ、日銀の追加利上げ観測がくすぶり続けており、国内長期金利の上昇は引き続き株式市場の上値を抑える要因として意識されるでしょう。
テクニカル的には、日経平均は短期移動平均線を下回り、RSIも中立圏からやや下向きです。42,500円付近が下値支持となるかが焦点で、割り込めば42,000円台前半まで下値を試す可能性があります。反発局面では43,000円台が戻りの上値抵抗として意識されそうです。