10月2日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
今日は米上院でつなぎ予算が成立せず、一部政府機関が閉鎖に向かうとの報道を受けて、投資家心理が大きく冷やされる展開となりました。米新規失業保険申請件数や雇用統計の発表延期が懸念され、米経済の先行きを測るうえで最重要の指標が一時的に失われる可能性が意識され、市場は手掛かり難の状況に陥っています。為替市場ではドル売り圧力が強まり、ドル円は147円台前半まで軟化し、ユーロドルは1.17台後半へ上昇しました。ドル円の下げが大きい分、クロス円も下押しされ、ユーロ円は173円台前半、ポンド円は198円台前半まで下落しました。米政府機関閉鎖による不透明感がリスク回避の円買いにつながっているとの見方が広がり、為替の円高圧力が株式市場の重石となりました。
日経平均株価は前日比381円78銭安の44,550円85銭と4日続落し、TOPIXも反落しました。朝方から売りが優勢で、午前中には一時570円超の下げ幅を記録しましたが、後場にかけては押し目買いが入り、下げ幅を縮小して引けました。業種別では33業種中31業種が下落し、銀行株や証券株、不動産株など金融関連が特に軟調でした。輸出関連株も為替の円高を嫌気して売られましたが、医薬品やその他製品の一部は逆行高となりました。米国株市場ではダウが過去最高値を更新したものの、国内では米政府機関閉鎖や日銀の利上げ観測、自民党総裁選の行方など不透明要因が多く、積極的な買いは見送られた印象です。
今後の動きは、テクニカル面では日経平均は短期的に下落トレンドを継続しており、ボリンジャーバンド下限に沿った動きが続くなど弱含みのシグナルが出ています。ただし、RSIは売られすぎ水準に接近しており、短期的なスピード調整による反発余地も残されています。一方、ファンダメンタル面では、米政府機関閉鎖による経済指標の発表遅延が市場の不透明感を強める一方で、米国の利下げ期待や国内企業業績の底堅さが下支え要因となる可能性があります。
当面は米雇用関連指標や国内政治イベントを見極めたいとの思惑から方向感を欠きやすく、テクニカル的には戻り売り圧力が意識されやすい一方、ファンダメンタル的には押し目買いの動きが下値を支える展開が想定されます。短期的には不安定な値動きが続きつつも、中期的には企業業績や金融政策の動向次第で再び上昇基調を取り戻す動きになると思われます。