12月30日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
本日の東京市場は、年末を控えて市場参加者が限られるなか、全体としては方向感に乏しい展開となりました。日経平均株価は3日ぶりに反落しましたが、朝方に大きく下押しした後は下げ一巡となり、引けにかけては買い戻しも入り下げ幅を縮小して取引を終えています。前週末の米国株式市場が週末要因や金利高、地政学リスクへの警戒感から軟調だったことを受け、東京市場でも寄り付き直後は売りが先行しました。ただ、クリスマス休暇明けで材料難の状況が続いており、一方的に売り込む動きは限定的でした。後場には一時的に安値圏を意識する場面もありましたが、クロージングでは需給主導の買いが入り、全体としては落ち着いた値動きに収れんしました。
為替市場では、ドル安基調のなかで足元は緩やかなドル高と円高が交錯する不安定な動きとなっています。本日は日銀の主な意見で追加利上げに前向きな見方が示されたことから、一時的に円高方向に反応しましたが、内閣府からは景気への配慮をにじませる慎重なコメントも出ており、次回会合での利上げ期待が大きく高まる状況には至っていません。結果として、為替は株式市場にとって明確な追い風にも逆風にもなりにくい位置づけとなっています。
これからの動きをテクニカル的に見ると、日経平均は高値圏での持ち合いが続いており、短期的には5万円台前半が下値のメドとして意識されやすい一方、上値では直近高値圏で戻り売りが出やすい局面です。年末年始で流動性が低下するなか、突発的な材料がなければレンジ相場が続く可能性が高いでしょう。
ファンダメンタル面では、米国景気の減速懸念と金融政策の方向性、日本銀行の利上げ継続観測、さらに地政学リスクといった複数の不確定要素が残っています。ただし、企業業績自体は総じて底堅く、押し目では中長期資金の買いも入りやすい状況です。このため、短期的には神経質な値動きが続くものの、下値は限定的となり、年明け以降は材料次第で再び上値を試す展開も視野に入る事が考えられます。
