10月8日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
今日の株式市場は米ハイテク、特に半導体関連の買いが支えとなり、日経平均は小幅続伸で取引を開始しました。朝方は高市新政権への積極財政期待や為替の円安進行が買いを促し、前場には上昇幅を拡大しましたが、短期的な過熱感を意識した利益確定売りが後場に優勢となり始値付近まで巻き戻る展開となりました。
今後の注目点は米雇用統計の発表延期が短期的な材料不足を招く一方で、複数の米金融当局者の発言が相場の方向性に影響を与える可能性が高いことです。テーパリングや利上げへのスタンスがタカ寄りに聞こえればドル買い・円売りが強まる公算があり、逆にハト派色が出ればリスクオンの後退や円の押し戻しにつながり得ます。国内では政府・日銀による円安けん制発言や介入をめぐる水準感が依然としてリスク要因であり、不意の発言・政策対応はボラティリティを急速に高める可能性があります。
テクニカル面では、日経平均は短期トレンドが上向きであるものの、直近の急騰に伴う短期的な過熱感と利益確定の圧力が意識されやすく、前日の高値付近が当面の上値抵抗、直近の押し目や重要な移動平均線が下値サポートとして機能する見込みです。出来高とボラティリティの推移を注視し、出来高を伴わない上昇は信頼性が低いと判断。為替では151円付近が重要な心理ラインであり、これを明確に突破して出来高を伴う展開になればショートカバーを巻き込んで円安が一段と進む可能性がある一方、政府・日銀の圧力や介入期待で上値が抑えられる局面も想定されます。
ファンダメンタル的には、米雇用統計延期や経済指標の手掛かり不足が短期的には相場の方向感を鈍らせる要因です。一方で高市新政権への積極財政期待や米金融当局のタカ寄りのシグナルは株式の追い風となり得ます。企業業績や需給面では半導体や資本財、輸出関連が堅調さを維持しやすく、国内内需関連は政策期待と地政学・消費動向の行方次第で差が出るでしょう。当面は政策期待と米金融当局の発言が相場の主導力を持ち、これらが明確になるまではトレンドの継続よりも急反転や断続的な調整が起こりやすい相場環境となるでしょう。