3月13日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
日経平均は前日までの上昇で短期間に2300円近く上昇していたこともあり、利益確定売りや戻り待ちの売りが出やすい地合いでした。前場からじりじりと下げ幅を拡大し、午後には一時1200円を超える下げとなる場面も見られました。ただ、5万3000円台後半では押し目買いも入り、終盤にかけては下げ渋る展開となりました。業種別では33業種中30業種が下落し、市場全体に売りが広がりました。不動産株やその他金融株など、金利上昇やリスク回避の影響を受けやすいセクターが弱い動きとなり、市場心理の慎重さがうかがえます。
背景には、米国とイスラエルによる対イラン戦争の長期化懸念があります。米国側は軍事的優勢を強調していますが、戦争終結への具体的なシナリオは見えにくく、ホルムズ海峡での機雷設置報道などもあり、エネルギー供給のリスクが依然として意識されています。G7による石油備蓄放出の合意も発表されましたが、市場では供給不安を完全に払拭するには至らないとの見方が多く、原油価格の高止まりがインフレ圧力を再び強める可能性が懸念されています。
為替市場ではドル高・円安の流れが続いており、ドル円は東京市場で一時159円台前半まで上昇しました。この水準は政府・日銀による為替レートチェック観測が強まる水準でもあり、市場では為替介入への警戒感も意識されています。今回の円安は有事に伴うエネルギー価格上昇などを背景としたコストプッシュ型の「悪い円安」との見方が多く、輸入物価の上昇を通じて国内インフレを押し上げる可能性が指摘されています。そのため、為替介入の思惑や日銀の追加利上げ観測などが交錯し、為替市場は神経質でボラティリティの高い展開となっています。
また、海外市場では米新規失業保険申請件数や住宅関連指標などの発表が予定されており、米国経済の底堅さや金利動向を見極める材料として注目されています。米国市場ではインフレ指標が戦争前には鈍化基調を示していたものの、原油価格の下げ止まりや長期金利の上昇が警戒されており、加えてプライベートクレジット市場の不透明感も投資家心理を慎重にさせています。こうした複合的な要因が重なり、世界的にリスク資産の値動きが不安定になりやすい局面に入っていると言えそうです。
これからの動きをテクニカル的に見ると、日経平均は直近の上昇局面で5万6000円台に迫ったものの、今回の下落でいったん過熱感の調整局面に入ったと考えられます。短期的には5万3500円前後が意識されるサポートラインとなり、この水準を維持できれば押し目買いが入りやすく、再び5万5000円台を試す展開も想定されます。一方で、この水準を明確に割り込む場合には、5万2000円台付近まで調整幅が拡大する可能性もあります。
ファンダメンタルズ面では、最大の焦点は中東情勢と原油価格の動向です。戦況が長期化し原油価格がさらに上昇する場合には、世界的なインフレ再燃や金利上昇を通じて株式市場の重石となる可能性があります。一方で、地政学リスクが落ち着き原油価格が安定すれば、企業業績への過度な懸念は後退し、押し目買いを通じて株価は再び上昇基調を取り戻すでしょう。また、米国のハイテク株の底堅さが続けば、日本市場でも半導体関連を中心に指数を下支えする展開が期待されます。
当面の株式市場は地政学リスクと金利動向をにらみながら上下に振れやすい不安定な相場が続く可能性がありますが、大きなトレンドとしては押し目を拾いながら徐々に上値を探る展開が続くと予想されます。
