12月24日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場
今日の東京株式市場は、米国株の堅調さを受けて底堅く推移したものの、為替の不確実性や海外投資家の休暇入りで出来高は薄く、需給が交錯する中で狭いレンジでの推移となりました。業種別では空運や医薬品などディフェンシブ寄りの銘柄が買われる一方、輸出関連は為替懸念で重しとなりやすい状況が続いています。短期的には為替の動きが株価の重心を左右しやすく、特にドル円が心理的節目の160円に接近する局面では政策当局の姿勢が相場の最大のファンダメンタル要因となります。加えて、今後発表される各国の経済指標や米国の入札スケジュールもリスクプレミアムに影響を与え得るため、材料の少ない薄商い相場では指標や入札結果に対する反応が過剰になりやすい点に注意が必要です。
これからの動きをテクニカル的に見ると、テクニカル面では日経平均が直近の高値圏で推移しながらも、明確に上放れするだけの出来高や勢いに欠けており、短期的には高値もみ合いから小幅な調整を挟む可能性があると考えられます。一方で、25日移動平均線や75日線といった中期サポートは依然として上向きを維持しており、下押し局面では押し目買い意欲も残りそうです。
ファンダメンタル面では、最大の不確実要因は政策当局の介入リスクと日銀・財務省の発言です。植田総裁の講演や財務相の追加発言が円相場に与える影響は大きく、発言が強い場合は円高・株安の流れが加速する可能性があります。逆に発言が落ち着けば、米国の経済指標やリスクオン期待に支えられて株価は持ち直す余地があります。短期は為替と流動性の薄さが相場の主導権を握りやすく、中期的には世界景気見通しと米金融政策の行方が株価の方向性を決める鍵になると考えます。したがって当面は為替の動向と政策発言を起点にした短期的な上下振幅があるかもしれません。
