8月10日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
一方で、7日の相場で印象的だったのは、日経平均の大幅な下落局面からの戻りの強さです。午後にはフジクラが2027年3月期の業績予想を上方修正したことをきっかけに非鉄金属株が買われ、日経平均も急速に下げ幅を縮小しました。TOPIXが4日続伸したことからも分かるように、指数全体が一斉に売られているわけではなく、好決算銘柄や内需・ディフェンシブ関連へ資金を移す動きが続いています。医薬品や食料品などへの物色も下支えとなっており、AI・半導体株に集中していたこれまでの相場から、業績や割安感を重視して物色対象を広げる動きが出ている点は、相場の地合いを見るうえで重要です。日経平均だけを見ると弱い印象がありますが、TOPIXが堅調であることを考えると、国内株式市場全体としてはそれほど崩れていないと考えられます。
7日夜の米7月雇用統計は、来週の米CPIと並んで非常に重要な材料です。非農業部門雇用者数は8万人増、失業率4.2%、平均時給は前月比0.3%増、前年比3.5%増が予想されており、結果が予想から大きく乖離するかどうかが焦点になります。雇用が予想以上に強く、賃金上昇率も高止まりすれば、9月の米金融政策に対する利上げ観測が強まり、米国株安とドル高・円安が同時に進む可能性があります。この場合、日経平均は週明けに半導体・ハイテク株を中心に再び売り圧力を受ける可能性があります。逆に雇用の弱さが確認され、利上げ観測が後退すれば米国株の反発とともに日経平均も買い戻されやすくなるでしょう。もっとも、雇用統計が市場予想から大きく外れなければ、来週の米CPIへ関心が移り、週明けの日本株も材料待ちの展開になりそうです。
これからの動きをテクニカル的に見ると、日経平均は本日の安値6万4651円を維持して終えたことが重要です。6万5000円割れでは押し目買いが入っており、下値では一定の買い需要が確認できました。ただし、6万6000円台を明確に回復できなければ、短期的には戻り売りが出やすく、6万4000~6万5000円近辺を試す展開には注意が必要です。一方、6万6000円台を回復し、さらに6万7000円台へ戻すことができれば、今回の下落が一時的な調整だったとの見方が強まり、再び上昇基調に戻る可能性が高いでしょう。
ファンダメンタル面では、AI・半導体関連株の先行きに対する警戒感が強まっているものの、企業決算を見る限り日本企業の業績改善期待そのものが崩れたわけではありません。むしろ本日のフジクラのように、好決算や業績上方修正を発表した銘柄には資金が向かっており、今後は「AI関連なら何でも買う」という相場から、実際の業績や利益成長を確認しながら銘柄を選別する相場へ移行する可能性があります。したがって、来週の日経平均は米雇用統計と米CPI、米金利・為替の動きを受けて上下に振れやすいものの、6万4000円台を維持できる限り、中期的な上昇トレンドそのものはまだ崩れていないと考えます。短期的には6万4000~6万7000円程度のレンジで神経質な値動きを想定しつつ、米金融政策への懸念が後退すれば、再び6万7000円台から史上最高値圏を目指す展開に戻るでしょう。
