9月10日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
9日の日経平均株価は前日比126円55銭安の6万5142円78銭。TOPIXは3.69ポイント安の4046.64ポイント。
これからの動きをテクニカル的に見ると、かなり慎重に見ておきたいところです。日経平均は25日線、75日線をともに下回っており、現在の水準では両移動平均線が上値抵抗として機能しています。9日は前場に大きく戻したにもかかわらず、その水準を維持できなかったため、テクニカル的にはまだ下向きの流れが優勢です。目先はまず6万5000円近辺を維持できるかが重要で、ここを明確に割り込むと6万4000円前後、さらに下では6万3000円台が次の下値メドとして意識されます。反対に、6万5000円近辺で下げ止まり、25日線を回復してくれば、6万6000~6万7000円方向へのリバウンドが期待できます。ただし、現状では戻り局面で売りが出やすいため、単純に「安くなったから買う」というより、移動平均線を回復できるかを確認したいところです。ファンダメンタル面では、短期的にはまだ下方向への警戒を残します。中東情勢による原油高がインフレを再燃させ、米長期金利の上昇につながれば、世界的に株式市場のバリュエーションが圧縮されやすくなります。加えて、ドル円が152円台まで円高になっていることで、日本企業の業績に対する為替メリットも弱くなります。ただし、原油高による資源関連株への資金流入や、株価が大きく調整したことによる押し目買いは下支え要因です。そのため、ここから一直線に下落するというより、6万4000~6万6000円程度を中心に上下に振らされながら、為替と米国株の方向を探る展開が予想されます。
今回の相場では、半導体株の動きがやはり重要です。日経平均は指数寄与度の高い半導体関連株の影響を受けやすいため、半導体株が上昇している間は指数も比較的強く見えますが、そこに売りが出ると一気に上値が重くなります。9日はまさにその典型的な動きで、前場の上昇を維持できなかったことから、現時点ではまだ「下落トレンドの中での一時的な反発」という見方を変えるには材料不足だと思います。一方で、全33業種のうち17業種が下落、16業種が上昇しており、全面安という状況ではありません。原油高を背景に石油・資源関連などには買いが入っており、相場全体が完全にリスクオフになっているわけでもありません。このあたりは、今後の反発材料としてはプラスです。
さらに厄介なのが、米国株、中東情勢、原油価格、そして金利の組み合わせです。8日の米国株は、イラン情勢の悪化を背景とした原油高からインフレ再燃への警戒が強まり、長期金利も上昇して下げ幅を拡大しました。日本市場でも原油高そのものは資源関連株にプラスですが、原油高が長期化すれば世界的なインフレ圧力となり、米国の利下げ期待を後退させる可能性があります。同時に、日本では円高と日銀の利上げ観測が重なっているため、現在は日本株にとって「円高」「金利上昇」「海外株安」という三つの逆風が重なりやすい局面です。
為替については、むしろ現在の日本株にとって非常に大きなポイントになっています。ドル円は160円台からわずか1週間ほどで152円台まで円高方向に動いており、これほど短期間に約7円以上動いたこと自体がかなり大きな変化です。ベッセント米財務長官による投機的な円売りへのけん制もあり、これまでのように円安を前提として日本株を買う動きは取りにくくなっています。152円台ではさすがに急激な円高に対する警戒感も出ており、短期的にはドル円が一旦下げ止まる可能性がありますが、戻れば円売り・ドル買いが積極的に復活するという状況でもありません。円キャリー取引の巻き戻しが続けば、円高が日本株の上値を抑える要因になりやすく、特に輸出株や半導体株には注意が必要です。
