6月8日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
もっとも、その後は短期的な売られ過ぎ感が意識され、押し目買いや自律反発狙いの買いが入り下げ幅を縮小しました。TOPIXの下落率は限定的で、一時はプラス圏に浮上する場面も見られました。プライム市場では値上がり銘柄が全体の7割を超えており、海運、保険、内需関連などには資金が向かいました。これまで相場をけん引してきたAI・半導体関連から、出遅れセクターへの資金シフトが進んでいることを示す一日だったと言えそうです。
為替市場では1ドル=160円手前で推移し、大きな方向感は出ませんでした。円安水準そのものは日本株にとって追い風ですが、今夜発表される米雇用統計を前に積極的なドル買いも円買いも入りにくく、株式市場も様子見姿勢が強まった印象です。
また、足元では中東情勢への警戒も根強く残っています。原油価格は比較的落ち着いているものの、米国とイランを巡る不透明感やオマーンでの原油ターミナル爆発の報道など、地政学リスクは完全には後退していません。さらに韓国市場ではAI関連株主導で大幅調整が進んでおり、これまで世界的に過熱感のあったAI相場に対する警戒感も意識され始めています。その意味では、今回の日経平均の下落も単なる利益確定売りだけではなく、AI関連株の高値警戒感が背景にある調整局面と見ることができそうです。
これからの動きをテクニカル的にみると、日経平均が短期間で大きく下落したことで、目先は自律反発が入りやすい水準に近づいています。本日の安値である6万5800円前後は当面のサポートラインとして意識されるでしょう。一方で、上値は6万8000円台前半が戻り売り圧力の強いゾーンとなりそうです。急ピッチな上昇相場の反動による調整局面であるため、しばらくは値幅の大きい神経質な展開が続く可能性が高いでしょう。
ファンダメンタル面では、日本企業の業績環境は依然として良好であり、160円近辺の円安も輸出企業の収益を支える要因です。また米国金利が低下方向に向かえば株式市場にはプラスとなります。ただし、米雇用統計の結果次第では米国の利下げ観測が変動し、ドル円や米ハイテク株が大きく動く可能性があります。加えてAI関連株の調整がどこまで広がるか、中東情勢が悪化しないかも重要な焦点です。
短期的には調整色が残るものの、現時点では強気相場のトレンドが崩れたとは考えにくく、6万5000円台後半から6万6000円台では押し目買い需要も期待できそうです。米雇用統計通過後に市場心理が落ち着けば、日経平均は再び6万8000円台から史上最高値圏を試す展開へ向かうでしょう。

