8月21日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
今回の反発は、単純に日本株だけの自律反発というより、前日の米国株高と米長期金利の低下が大きな支援材料になったと考えられます。19日の米国市場では、米財務省が長期国債の買い戻し額を倍増する方針を示したことで債券市場が反応し、米10年債利回りが低下しました。金利低下によって株式市場への資金流入が意識され、前日に大きく売られていた日本の主力株にも買い戻しが入りやすい環境となりました。また、韓国のKOSPIが大幅高となったことも投資家心理を改善させ、日経平均の反発を後押ししました。
一方で、今回の上昇を見て相場が完全に再び上昇トレンドへ戻ったと判断するのはまだ早いと思います。18日に1759円安、19日に2134円安と2日間で非常に大きく下落していただけに、その反動によるリバウンドという側面が強く、6万6000円台を回復したものの、直近の急落前の水準にはまだ戻り切っていません。さらに、半導体製造装置関連の一角には売りが残っており、これまで相場をけん引してきたAI・半導体株に対する利益確定売りが完全に収まったとは言いにくい状況です。
為替については、ドル円が一時158円03銭近辺まで円高方向に振れたものの、158円台を維持し、東京市場では158円50銭前後でもみ合いました。前日まで意識されていた158円60銭近辺のサポートを下抜けたことで、当面はこの水準が上値抵抗として意識される可能性があります。ただし、158円を割り込まずに推移していることから、現時点では急激な円高が日本株を押し下げる状況にはなっていません。むしろ158円台後半まで円安方向に戻れば、輸出関連株には一定の追い風となりますので、今後もドル円の158円を中心とした攻防は日本株を見るうえで重要になりそうです。
これからの動きをテクニカル的に見ると、日経平均は今回の6万2000円台からの急落局面で売られ過ぎ感が強まっていたため、今回の6万6000円台への反発は自然なリバウンドと考えられます。ただし、6万6000円台後半から6万7000円近辺では戻り売りが出やすく、ここを明確に突破できるかが次の焦点です。6万7000円台を回復して定着できれば、6万8000円台を目指す動きへ発展する可能性があります。一方、6万6000円台で上値を抑えられて再び6万4000~6万5000円台へ下落するようなら、今回の上昇は単なる自律反発だったと判断され、再度下値を試す展開に注意が必要です。
ファンダメンタル面では、米長期金利の低下が継続するかどうかが最大のポイントです。米財務省による長期国債買い戻しが金利低下につながれば、株式市場にとってはプラス材料となりますが、FOMC議事要旨ではインフレが鈍化しなければ利上げが必要になるとの見方も示されており、米金融政策をめぐる不透明感は残っています。また、原油価格が86~87ドル付近まで上昇していることも気掛かりです。ホルムズ海峡をめぐる米国とイランの対立が長期化すれば、原油高を通じてインフレ懸念が再び強まり、せっかく低下した米金利が上昇に転じる可能性があります。したがって、今後は米金利、原油、FOMCの金融政策見通しをセットで確認する必要があります。
明日以降は急落後のリバウンドが本格的な反転につながるのか、それとも戻り売りに押されるのかを見極める局面だと思います。現状では、6万6000円台を維持できる限りはやや強気で見られますが、6万7000円を明確に突破するまでは慎重な判断が必要です。ファンダメンタル面で米金利低下と米国株高が続き、ドル円も158円前後で安定すれば、日本株は再び上値を試す可能性が高まります。逆に米金利上昇や原油高、円高が同時に進めば、今回の反発が一巡した後に再び大きな調整となる可能性があります。目先は6万7000円が最初の重要な上値ポイント、6万5000円前後が下値の重要な確認ポイントになりそうです。
