8月28日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
これからの動きをテクニカル的に見ると、まず6万6000円近辺を維持できるかが重要です。ここを維持しながら再び上昇し、75日移動平均線を明確に上抜けてくれば、今回の調整が単なる押し目だったと判断されやすくなり、6万7000円台、さらに6万8000円方向を試す展開が期待できます。逆に75日線で何度も跳ね返され、6万6000円を割り込む展開になれば、短期的な利益確定売りが強まり、6万5000円台まで調整する可能性があります。ただし、本日のように下げてもすぐに買いが入るのであれば、下値では押し目買いが待っていると考えられます。
ファンダメンタル面では、エヌビディアの好決算によってAI・半導体需要そのものへの懸念が後退したことは、日本株にとって中期的な支援材料です。一方で、米インフレと金利、ジャクソンホール会議、為替、中東情勢という不確定要素が重なっているため、短期的には上値を追うよりも方向感を探る時間帯になりそうです。したがって、現状では「上昇トレンドが崩れた」というより、「上昇トレンドの中で一度エネルギーを蓄える調整局面」と見るのが妥当だと思います。明日のジャクソンホールで金融政策に対する安心感が広がれば、今回の下落をきっかけに再び半導体株や主力株へ資金が戻り、日経平均が6万7000円台を回復する展開になるでしょう。
ただし、FRBの姿勢が市場の期待よりタカ派的と受け止められれば、米金利上昇と円安・株安が同時に進む可能性もあり、その場合は6万5000円台への調整を警戒したいところです。現時点では、上方向をやや優勢と見ながらも、ジャクソンホール通過までは無理に上値を追わず、6万6000円前後を維持できるかを確認する局面だと考えられます。
特に日経平均は、朝方の上昇から一転して一時479円安まで売られました。この動きを見ると、単純に「エヌビディアが好決算だったから半導体株を買えばよい」という相場ではなくなっています。むしろ、好材料が出たにもかかわらず指数が上値を抑えられたことは、短期的な過熱感がかなり意識されていることを示しています。一方で、そこから大きく崩れることなく下げ幅を縮小し、最終的には130円安にとどまったことも重要です。さらにTOPIXは6日続伸していますので、市場全体が一斉にリスク回避へ向かっているわけではありません。日経平均では半導体や値がさ株の影響が大きく、こうした銘柄に利益確定売りが集中した一方、銀行や内需など一部の銘柄には資金が向かっている可能性があります。
そして、今の市場が最も慎重になっている理由がジャクソンホール会議です。特にFRB議長の基調講演を前にして、投資家としては積極的にポジションを傾けにくい状況です。米国のPCE価格指数などが堅調だったことで、「米国経済は強いが、インフレも簡単には収まらない」という難しい状況が改めて意識されています。これは株式市場にとっては微妙な材料です。景気が強いこと自体は企業業績にプラスですが、インフレが粘着的であればFRBが利下げを急ぐ必要性が低下し、金利上昇を通じて株式のバリュエーションが抑えられる可能性があります。つまり、現在は「好景気だから株高」という単純な構図ではなく、「好景気だからこそ金融政策がどうなるのか」という点が重要になっています。
中東情勢についても完全に安心できる状況ではありません。ホルムズ海峡の航行リスクが高まれば原油価格が再び上昇し、インフレ懸念を通じて米金利や株式市場に影響する可能性があります。現在のNY原油先物は81ドル台で上値が抑えられているため、現時点では株式市場を強く圧迫する状況ではありませんが、原油価格が急上昇するような材料が出てくれば注意が必要です。
為替については、ドル円が159円台前半での動きとなり、前日のニューヨーク終値である159円31銭付近から大きく離れませんでした。氷見野日銀副総裁の発言から9月利上げを強く示唆する材料が出なかったこともあり、足元ではやや円安方向に振れています。円安そのものは輸出企業にとって追い風になりやすいため、日本株にとって悪い材料ではありません。ただ、現在の相場では為替だけで日経平均を大きく押し上げるほどの力はなく、米金利や米金融政策、そして半導体株の動向の方が重要になっているように見えます。ドル指数も200日線と10日線が交錯する重要な水準まで上昇しており、ここからドル高が続くのか、それとも再びドル安に転じるのか、為替市場も一つの分岐点に差し掛かっています。
