9月8日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
これからの動きをテクニカル的に見ると、今日の大幅反発によって日経平均は6万6000円台を回復しましたが、ここからが重要です。特に意識されるのが6万6000円台に位置する75日移動平均線で、今日はこの水準に接近したものの、明確に上抜けて終えるところまでは確認できていません。したがって、今後数日で6万6000円台を維持しながら75日線を明確に突破できれば、短期的には6万7000円台、さらに6万8000円方向への戻りを試す展開が期待できます。一方、75日線で跳ね返されて6万5000円を割り込むようなら、今回の上昇はあくまで急落後のリバウンドだったとの見方が強まり、6万4000円前後まで再び調整する可能性があります。したがって、現状では「反発したこと」よりも「6万6000円台を突破して定着できるか」が最大のポイントです。
ファンダメンタル面では、企業業績やAI・半導体需要そのものが急激に悪化しているわけではなく、中長期的な日本株の上昇材料は残っています。その一方で、米国の金融政策、米長期金利、日銀の追加利上げ、円相場、中東情勢という外部材料が非常に多く、上値を追い続けるにはまだ不確定要素があります。したがって、目先は6万6000円台を軸に戻りを試す展開を予想しますが、6万7000~6万8000円台では売りも増えやすいと考えます。6万6000円台を明確に突破・定着できれば上昇再開、突破できずに6万5000円を割り込めば再調整という二つのシナリオが考えられます。
今回の上昇は、単純な自律反発というより、前週の大幅下落によって短期的に売られ過ぎた半導体・AI関連株を中心に、押し目買いが一気に入った印象です。前週は日経平均が大きく崩れ、TOPIXも急落しましたが、7日はTOPIXも4125.80ポイントまで3日続伸しており、市場全体のセンチメントも改善しています。一方で、33業種中17業種が上昇、16業種が下落しており、日経平均の上昇幅ほど全面高というわけではありません。つまり、指数を大きく押し上げた半導体など一部の値がさ株への資金集中がかなり強かったと考えられます。海運や非鉄金属などにも買いが向かっており、原油価格の上昇を背景とした市況関連株への物色も見られました。
また、今週は米国のPPI、CPIが控えているため、今日の急反発だけを見て相場全体が再び上昇トレンドに戻ったと判断するのはまだ早いでしょう。米国では強い雇用統計を受けて9月の利上げ観測が強まっており、米長期金利の上昇が続けば、割高感のあるAI・半導体株には再び利益確定売りが出る可能性があります。逆に、CPIなどが市場予想を下回り、金利上昇が一服すれば、今回買われた半導体株を中心にもう一段の上昇につながるでしょう。
為替については、先週末の米雇用統計を受けて強まったドル買いが週明けには一服しており、ドル円は大きく動きにくい状況でした。ドル円は155円台後半に大規模なオプション設定があることも、短期的な値動きを抑える要因になっています。円安が一段と進んだわけではないにもかかわらず日経平均がこれだけ上昇したことを考えると、今日の相場は為替主導というより、先週の下落に対する株式市場内部の買い戻しが主役だったと見ることができます。ただし、今後はドル円の方向性が非常に重要です。日銀の9月利上げが織り込まれているうえ、追加利上げや年内複数回の利上げを巡る観測報道が出てくれば円高圧力となり、日本株、とりわけ輸出関連株には重しになるかもしれません。

