9月14日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
これからの動きをテクニカル的にみると、まず6万3000円近辺が非常に重要な下値支持ラインです。ここを維持できれば、今回の急落に対する自律反発から6万4500円、さらに6万5000円前後まで戻す展開が考えられます。ただし、6万5000円台を回復しても、そこでは今回の下落で含み損を抱えた投資家の戻り売りが出やすくなるため、すぐに上昇トレンドへ復帰するとは考えにくいでしょう。一方、6万3000円を明確に割り込む場合は、6万2000円、さらに6万1000円近辺まで下値を試す可能性があります。短期的には「6万3000円を守れるか」が最大のポイントになりそうです。
ファンダメンタル面では、米CPI、米長期金利、原油価格、そして為替の4つを同時に見る必要があります。CPIが予想を下回り、米金利が低下して原油価格も落ち着けば、今回の急落は一時的な調整に終わり、半導体株を中心に買い戻される可能性があります。その場合、日経平均は6万5000円台を回復し、再び6万6000円台を目指す展開も視野に入ります。しかし、CPIが上振れし、原油高と米金利上昇が同時に進む場合は、現在の高い株価水準を正当化することが難しくなり、6万3000円割れから下値模索が続くかもしれません。
一方で、すべての銘柄が売られたわけではありません。日本の長期金利が一時3%まで上昇したことで、利ざや改善への期待から銀行株が買われました。また、為替市場ではドル円が前日より円安方向に推移したことから、自動車など輸出関連株には買いが入り、株式市場の下支えとなりました。円安は海外で得た利益の円換算額を押し上げるため、輸出企業にとっては基本的にプラス材料です。ただし、現在のように原油価格が100ドルを超えている局面では、円安によって輸入エネルギーコストがさらに上昇するため、国内インフレを押し上げるというマイナス面もあります。つまり現在の為替市場では、「円安だから日本株にプラス」という単純な構図ではなく、輸出企業には追い風となる一方、インフレや日銀の追加利上げを意識させる要因にもなっています。
また、原油価格が100ドルを超えていることも非常に気になる材料です。中東紛争の長期化に加えて、サウジアラビアの生産減少などから原油価格が高止まりすれば、世界的なインフレ圧力が再び強まる可能性があります。インフレが沈静化しない場合、米国の金融緩和期待が後退するだけでなく、日本でも長期金利の上昇や日銀の追加利上げ観測につながりかねません。そうなれば株式市場にとっては、米国と日本の双方で金利上昇が意識されることになり、現在の高値圏にある株価にはかなり厳しい環境となります。
特に今後の為替市場では、米国のインフレ指標と日米金利差が重要になります。米CPIが市場予想を上回れば、米利下げ観測が後退すると同時に米金利が上昇し、ドル高・円安が進みやすくなります。その場合、自動車など輸出株にはプラスですが、米金利上昇によって半導体やグロース株には強い逆風となる可能性があります。反対に、CPIが予想を下回れば米金利が低下し、ドル安・円高に振れる可能性があります。その場合は輸出株には重しとなる一方、金利低下によって半導体・ハイテク株が買い戻される可能性があります。為替が株式市場の方向を決めるというより、金利と為替を通じて資金がどのセクターに向かうのかを見ることが重要な局面です。
