8月20日 今仕込んでおきたい注目の銘柄 |
今日の相場とこれからの見通し
一方で、午後には下げ幅をやや縮小しており、6万5000円近辺では短期的な売られ過ぎ感から押し目を拾う動きも見られました。ただ、戻りは限定的で、投資家心理が急速に悪化していることを考えると、現時点では単純な一日限りの調整と判断するのはまだ早いでしょう。17日には6万9220円25銭まで上昇していたため、わずか2営業日で約3900円下落したことになり、上昇局面で積み上がった利益確定売りが一気に表面化した格好です。むしろ今回の急落によって、これまで過熱気味だったAI・半導体株のバリュエーションを見直すきっかけになったとも言えます。
今晩の最大の焦点は米FOMC議事録です。7月会合では12人の投票権を持つ委員のうち3人が25bpの利上げを主張しており、今回の議事録からFRBが今後の利上げ可能性をどの程度強く意識しているのかが読み取れるかが重要になります。直近の米CPIやPPIではインフレの伸び鈍化が確認され、9月会合についても現時点では政策金利据え置きの見方が優勢ですが、中東情勢の緊迫化と原油高が続けば、インフレ警戒が再び強まる可能性があります。もし議事録が想定以上にタカ派的であれば、米長期金利の上昇とドル高が進み、米国株、特にハイテク株にさらなる売りが出る可能性があります。逆に、利上げに慎重な姿勢が確認されれば、今回の急落後の米国株反発につながり、東京市場にも買い戻しが入りやすくなるでしょう。
為替市場では1ドル=159円20銭台で推移し、午後に入ってやや円高方向に動きました。これまでの円安は輸出企業の業績期待を支える材料でしたが、世界的な金利上昇や株安によってドル買いが一服し、円高方向へ振れれば、輸出関連株にはさらに逆風となります。ただし、159円台という水準自体は依然としてかなりの円安水準ですので、現時点では為替だけが今回の急落の主因というより、米国株安、長期金利上昇、AI・半導体株の過熱感、中東情勢による原油高への警戒が重なったことが大きいと見ています。特に原油先物が85~86ドル台まで高止まりしていることは、インフレ再燃への警戒を通じて米国の金融政策にも影響するため、株式市場にとって無視できない材料です。
これからの動きをテクニカル的に見ると、日経平均は6万9000円台からわずか2日で6万5000円台まで急落しており、短期的にはかなり売られ過ぎの状態です。そのため、明日以降は自律反発が入る可能性が高く、特に6万5000円前後を維持できれば、まず6万6000~6万7000円程度までのリバウンドを試す展開が考えられます。ただし、6万7000円台を回復できないまま再び下値を切り下げるようなら、6万4000円前後、さらに7月末につけた6万2000円台が次の重要な下値メドになります。逆に6万7000円台を早期に回復し、6万8000円台まで戻してくれば、今回の下落は急騰後のスピード調整だったとの見方が強まり、再び6万9000円台を目指す可能性も高くなります。
ファンダメンタル面では、日本企業の業績や円安による輸出企業の収益環境そのものが急激に悪化したわけではなく、今回の下落だけで中長期的な上昇トレンドが完全に崩れたとは考えていません。ただし、AI・半導体関連株への期待が非常に高かっただけに、米国ハイテク株やSOX指数が調整を続ければ、日本株にも売りが波及しやすい状況です。さらに原油高によるインフレ懸念、米長期金利、中東情勢、FOMCの金融政策が短期的な株価を左右するため、当面は値動きの荒い相場が続くと予想します。総合的には、短期的には今回の急落の反動によるリバウンドを警戒しつつも、すぐに6万9000円台へ戻るより、6万5000~6万7000円台を中心に下値を固める展開になるでしょう。
